梶山学選手シグネチャーモデル発売記念インタビュー

インタビュー

梶山学選手シグネチャーモデルPA-2発売記念インタビュー

2020年6月25日に全国発売したProdigy Disc 500 PA-2 梶山学選手シグネチャーモデル。日本のディスクゴルフ界にとって古今未曾有のビッグニュースに多くのプレーヤーが関心を持つ中、私たちディスクゴルフナビでも何か出来ないかと打ち合わせをした結果。梶山学選手へ質問形式でメッセージを送り、回答内容をディスクゴルフナビで掲載させて頂ける事になりました。梶山学選手、急な要望にも関わらず快くお受けして頂き誠にありがとうございます。

日付2020年6月20日
質問ディスクゴルフナビ編集部
回答梶山学選手(PDGA #8139)

シグネチャーモデルの発売はProdigy社からのサプライズと書いておりましたが実際にシグネチャーモデルの話を聞いたのはいつ頃ですか?

1ヶ月以内だったと思います。

初めてその話を聞いた時にどう思いましたか、また、今どのようなお気持ちですか?

実はシグネチャーディスクは今回で2度目(※)なんです(笑。なので初めての時に聞いたときは、一瞬、現状を理解できませんでしたね(笑。しばらくして、シグネチャーディスクができるんだという実感が湧いてきて、昔からの自分の夢がいよいよ叶うのかぁなんて思っていました。
(※2020年1月頃にとやまフライングディスクストア様が梶山学選手へ許可を頂きProdigy Discへ別注したProdigy 300 PA-2と400G D2のManabu Kajiyama Signature Stampが最初のシグネチャーディスクです)

PA-1からPA-4の中でPA-2をメインパターに選んでいる理由はなんですか?

パターを使うならPA-1かPA-2だと考えていて、たまたまそう考えていたときに家に一番多く在庫があったものがPA-2だったので、それからPA-2にしています。

photo by D.ch

パッティングの際に心掛けている事、考えている事はありますか?

まず最初にどんなパッティングをしたいかという明確な目標を持ちます。もしくは見つけます。そして、実際にパッティングをする際にその目標にふさわしい行動をとれているかどうかをチェックすることを心掛けています。

パット以外で主にどのような状況でPA-2を使用しますか?

僕のラウンドを見てもらえるとわかります(笑。ただ、見れない人の為に言うなら、僕のパターの平均飛距離は90メートルです。その範囲であればどんな状況でも極力PA-2を使用します。ただ物理的に体を自由に動かすことのできる空間を確保していることが条件ではあります。

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ディスクを選ぶ際に重さや素材などで意識している点はありますか?

ディスクを選ぶ際に重さと素材は意識しています。重さは5gの範囲内であれば僕の技術でコントロールできますが10g以上の重さのずれになると精度にズレがでます。なのでディスクは170〜175gで揃えています。ただしミッドレンジは175〜180gで揃えています。次に素材です。同じ種類のディスクでも、プラスチックの素材を変えて2種類以上の素材を選び使い分けています。ディスクは素材が変わるとグリップ感が変わるので、自分が投げる直前のフィーリングに合わせて、よりフィットする方を選ぶようにしてます。

大会が少ない時期が続いておりますが、この期間にディスクゴルフに対して行っていた事や考えていた事はありますか?

ディスクゴルフができないときは、ディスクゴルフ以外にやりたいことをやれる時間ができるととらえているので、自分が興味のあるものへ時間を使うようにしています。僕のディスクライフだと、10年に1度は半年から数ヶ月単位で、ディスクライフを休止する傾向があります。ちょうど今回もコロナの影響でまとまった時間が取れたので、長期休暇を取ったような感覚で毎日を過ごしています。

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今、自身のプレーの中で課題にしている事はなんですか?

Q4の回答と類似している部分もありますが、自分が本当にやりたい目標に対して、それにふさわしい様な行動をとれているかどうかを課題にしています。
1つ例えを上げるとすると、例えば僕の今の課題はパターで100メートル投げられるようにすることだとします。そして、公式戦に出場してラウンドしていると、こんなホールがあったとします。そのホールは110メートルのアイランドホールです。ティーから100メートルまでは池またはOBゾーンです。そのとき、相手とも競っています。もちろんアメリカに行けば、競う相手は数十人単位になります。他の皆はドライバーや、ミッドレンジを使ってハイザーで確実にパッティングエリアに寄せて行きます。そのときに僕はどのような行動を選択するのか?僕はそのときの選択の仕方を課題としています。そこには少なくとも2つ選択肢があります。それはスコアを伸ばすためという目標と先ほど上げたパターで100メートル投げられるようにすると言う目標です。その2つの結果は、それぞれスコアに対し違う結果を及ぼしてしまう可能性があります。つまり、自分の理想的な目標とスコアを伸ばしたいという目標は必ずしも一致するとは限らないとも言えます。つまり何が言いたいかというと、今の自分の本当に求めている目標は、スコアを減らしたいという目標とは必ずしも同じになるとは限らないということです。そこで僕が選択をするわけですが、どのような基準で選択するかというと、それは目標を達成したときに心が感じる影響がより大きな方を選択します。
なぜならば、その方が自分のパフォーマンスが飛躍するからです。誰かから決められた基準や評価を目標にしてそれを達成したときの心に対する影響と、自分で決めた基準や評価を目標にして達成したときの心に対する影響は、比べてみれば差は歴然とします。もちろん心と体は繋がっていますから、身体的にも心理的にもパフォーマンスは飛躍します。なぜそう断言できるかというと、僕はその両方を経験しているからです。
そして僕の成長が止まらない理由は、どちらがいいかを、知っていて常にどちらを選択すればいいか判断しているからです。気がつくと、自分の本心とは違う行動をとってしまうこともあります。だからこそ、常に自分自身と向き合いながら自分が自分に対して心から達成したいと思う目標を見つけそれに対し行動していくことが理想的な目標だと思いますし、目標を達成する為には必要なプロセスだと思います。そして、僕がそれを実践して、それを僕を見てくれている人に示すことが、それが今の僕の課題としていることです。

日本のプレーヤーの皆様へ一言お願いします。

僕が日本のディスクをやっている皆さんに伝えたいことは、Q8の回答に含まれています。Q8の回答を知ってもらって何か思うことがあれば、嬉しいですね。

以上が質問回答になります。

お忙しいなか、多くの質問にお答えして頂き有難う御座いました。色々なパターを試してみたい方、普段からPA-2を使用している方、希少な500 plastics パターを手に入れる機会を逃さないよう、そしてこの歴史的なシグネチャーモデルをインマイバッグへ加えて新しいディスクゴルフライフを楽しみましょう。

梶山学-Manabu Kajiyama
PDGA #8139
2002年のPDGAプロ登録から、国内海外を合わせて公式戦での優勝回数103回。日本オープン、日本選手権勝率92.3%。2007年ヨーロピアンオープン3位、2010年オーストラリア ディスクゴルフチャンピオンシップ2位、2012年コリア ナショナル ディスクゴルフ チャンピオンシップ優勝、2017年オージーオープン4位、2017年アジアオープン優勝、2019年コリアオープンチャンピオンシップ優勝etc。国際的な大会でも通用する技術レベルと精神力を武器に今もなお成長を重ね、比肩させる事の無い数々の記録を作り続けるアジアを代表するトッププレーヤー。2014年からProdigy Disc Tournament Teamへ所属し、2020年6月、日本人初となるディスクゴルフブランド発表のシグネチャーモデル発売に至る。
(※2020年6月までの経歴を参考)

ディスクの写真やスペックをより詳細に記載していますので、併せて下記の記事もご覧ください。

掲載している選手写真はD.ch様よりご提供いただいています。
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