2022年ディスクゴルフ公式ルールの変更点を勉強しよう!

PDGA

2022年1月1日からPDGAのディスクゴルフ公式ルール(Official Rules of Disc Golf /ORDG)とディスクゴルフ競技マニュアル(Competition Manual for Disc Golf Events /CM)のルールが大きく変わりました。

OB時のライの取り方など、すぐにでも使うルールがありますので、間違えないようしっかり予習して大会に挑みましょう。ディスクゴルフナビでは、新しいルール全てを出来るだけ分かりやすくまとめていきますので、一緒に勉強しましょう!

※当ページは「PDGA公式ディスクゴルフ&競技規則マニュアルが2022年に更新」のページに沿っています。また、上記リンク先と、JPDGA「公式規則の更新2022」公式の情報となります。

「主要な変更点」はもちろん「マイナーチェンジ」にもスコアに関わる変更点があります。また「ディスクゴルフ競技マニュアルの変更点」には競技者だけでなく、大会の主催に関わる変更事項も多くあります。 是非最後までご参照ください。

主要な変更点

ディスクゴルフ公式ルール

802.03 タイムオーバー

スローの持ち時間(30秒)がリセットされる状況に変更があります。今までリセット対象だった一部状況でリセットされなくなるので注意しましょう。また、プレーヤーはトイレ休憩を取るためにグループに(30秒を超える)時間延長を要求できるようになりました。

“free of distractions(気が散らない)”という文言が削除されました。
今までは「気が散らない」という表現が曖昧で、スローをするプレーヤーが気が散ると感じた状況の全てが該当しており(20秒経過した後に犬の鳴き声が気になるからスタンスを一旦やめて再度カウントをリセット、その繰り返し…なんて事も)、一緒にラウンドするプレーヤーが判断しにくく、実質的に殆どの場面でタイムオーバーを実施する事が難しい状況でした。

今後、以下の条件を満たし、尚且つ「プレーエリアが安全である間」であれば30秒がリセットされる事はありません。

  1. 直前のプレーヤーが投げ終えた後、かつ、
  2. ディスクの位置に到達し、またそのライを決めるのに十分な時間が経過した後、かつ、
  3. 投げる順番が来た後、かつ、
  4. 「プレーエリアが安全である間」

※1回目のタイムオーバーの場合は「警告」を受けます。同じラウンド中、警告された後に再度タイムオーバーをしたプレーヤーは、1投のペナルティが課されます。

プレーエリア内に通行人が居るなど、安全で無い場合はカウントがリセットされ、安全にプレー出来る状況になった後に再び1からカウントが始まります。危険だと思った場合は慌てずに対処しましょう。

また、プレーヤーはトイレ休憩を取るためにグループに(30秒を超える)時間延長を要求出来るようになりました。ただし、同プレーヤーが妥当な時間内に戻らなかった場合は、そのホールをプレーしなかったと見なされ、同プレーヤーはそのホールのパーに4投のペナルティを加えたスコアが課されるので速やかな行動を心掛けましょう。

例えばこんな場合は…

804 規制されたルート

804.01と804.02の全項目が新しい804.01に置き換わりました。今までマンダトリーライン(マンダトリーミスを判定するライン※2018年公式ルールの804.02.A)だったものが、空間になりました。

804.01マンダトリールートおよびオブジェクト

A. マンダトリールートは、ディスクがターゲットに到達するまでの経路を制限するものです。

B. 「制限された空間は、空間の端を定義する1つ以上のオブジェクト等によってマークされた垂直平面です。

C. スローが明らかに、そして完全に「制限された空間」に入った場合、プレーヤーは1投のペナルティを受けます。次のライは、そのマンダトリーのために設定されたドロップゾーンです。ドロップゾーンが指定されていない場合は直前のライとなります。

D. 投げられたディスクがマーカーディスクの後端と比較して制限された空間の反対側にリリースされた場合、そのプレーヤーはマンダトリーミスをしたことになります。次のライとペナルティは804.01.Cと同じです。(2022年3月2日追記)
※つまり「制限された空間」に逆から入った場合もマンダトリーミスです。2022年3月2日に追記されました。

マンダトリーのようにルートが規制されている場合の「マンダトリーミス時のルール」がよりシンプルになりました。ルールの改正後は、ディスクがどこに着地をしたかに限らず、単純に「ディスクの一部でも制限された空間に入った時点でマンダトリーミス」という簡単なものです。

制限された空間」を通過する方向の指定は無く、どの方向から入っても(逆方向から入っても)何投目で入っても、マンダトリーミスとなります。また、「制限された空間」は消滅しません。例えば1つのホールで、複数回、同じマンダトリーミスをした場合、それぞれ1投のペナルティが課されます。

※PDGAイベント・サポート・アンド・トレーニング・マネージャーであり、新ルールの改定にも携わったトッド・ライオン氏がチェックをしたUdiscの記事「ディスクゴルフのルール説明:マンダトリー(Disc Golf Rules Explained: Mandatories (Mandos))」を元にしています。

マンダトリーの事例

例えば、過去のルールでディスクがマンダトリーミスのラインを超えた後、木などに当たり、そのラインから戻ってきて静止した場合「セーフ」となっていたものが、今回からマンダトリーミス」となります。

↓逆側から「制限された空間」を通過しても「マンダトリーミス」となります。

↓2投目以降で「制限された空間」を通過しても「マンダトリーミス」となります。

↓一度「マンダトリーミス」をした後に、再度「制限された空間」を通過しても「マンダトリーミス」となります。

↓ディスクが完全に「制限された空間」に入らず、一部だけ入った場合でもマンダトリーミスとなります。

「マンダトリー空間」の境界について

また、今回のルール改定から、トーナメントディレクターは、棒や木などのオブジェクトを使用し、 マンダトリーミスの境界を定めることを認められています。また、トーナメントディレクターは、コースルールでどこがマンダトリー空間かを明確に定義する必要があります。

※ダブルマンダトリーの場合は2つのオブジェクトを結ぶ面、シングルマンダトリーの場合は1つのオブジェクトからトーナメントディレクターが定めた面…などがあります。

マンダトリーがあるホールのライの取り方が変わります

過去のルールでは、マンダトリーの手前でディスクが静止した場合、マンダトリーオブジェクトに向かってライを取りましたが、今回の改正で常にターゲットに向かいライを取ることになりました。

806.02 アウト・オブ・バウンズ(OB)

OB時のライの取り方が変わりました

今まで、「OBになったディスクが最後に通過したOBラインの点から、OBラインに対し垂直に1m以内でどこでもライが取れる」というルールだったものが、「垂直に」というルールが無くなり、「ディスクがOBラインを通過した場所から1m以内のインバウンズエリア」に変更されました。

ディスクがインバンズ側にあり、OBラインから1m以内にある場合

ディスクがインバンズ側にあり、OBラインから1m以内に静止した場合は、過去のルール通りです。OBラインから垂直に伸び、そのディスクを通過する1mのライン上のインバウンズ内ならどこでもミニマーカーディスクを置きライをマークする事が出来ます。

さらに今回の改正で、OBラインによるコーナーから1m以内にディスクがある場合は、上記のルールに加え、コーナーとディスクを結ぶ線上最大1mも選択できるようになりました。

例えば、アウトオブバンズから1m以内に障害物がありライが取れない等がある際に、より柔軟な対処が出来るようになりました。

PDGAの動画でも説明されていますので、ご参照ください。

807 ホールの完了

新しいルールではバスケット型ターゲットのホールを完了する場合、静止しているディスクが以下(画像参照)の状態において、その状態になるまでの全ての過程を考慮せず、ゴールした(スローが成功しホールを完了した)事とみなされます。

ホールアウトとみなされる状態:ディスクがトレイ、またはチェーンサポートの下のチェーンで支えられて静止している状態
※ディスクがバスケットの上部、チェーンサポートの上に着地した場合、チェーンサポートの下のチェーンまたはトレイによってサポートされていないため、ホールアウトと見なされません。

以前はバスケット横の穴やチェーンサポート上部の穴を通過してディスクがバスケット内に静止した場合はホールアウトしたと見なされませんでした、またバスケットの穴に挟まったディスクがバスケットの内側から外へ向かって挟まったのか、外からバスケット内に向かって挟まったかによって判定が変わるので、例えば、スポッターなどが居ない状況で、見えない場所にあるゴールにディスクが入った場合、ホールアウトか否かの判断が出来ない等の状況を回避するために、ルールが変更されました。

811 ミスプレー

プレーヤーが不在と見なされるタイミングや、間違ったホールやグループでプレーした場合の対応に関してルールが変わりました。不在はパー+4と厳しいペナルティを受けるので決められた時間には必ずグループへ合流していましょう。

811.F.05 不在

割り当てられたグループのラウンド開始時にその場に居なかったプレーヤーは不在と見なされて、そのホールをプレー出来なくなりました。1つ前のホールで不在とみなされたプレーヤーは次のホールでグループが開始する準備ができている時に姿を見せないタイミングで同ホールも不在と見なされます。不在と見なされたプレーヤーは、プレーしなかったホール毎パー+4投のペナルティが課せられます。

新しいルールでは、プレーヤーは単に順番に投げるだけでなく、ラウンドが始まる時に自分のスタートホールにいなければなりません。これにより、以前はティースローの順番が後のプレーヤーに与えられていた余分な時間が無くなり、持ち時間がより平等になりました。

811.F.06 行方知れず

グループと一緒にいたプレーヤーが、投げる順番になった時に行方不明になっていた場合は、グループに戻る為に30秒の時間が与えられます。30秒経っても行方不明の場合にはそのホールを不在と見なされ、パー+4投のペナルティが課せられます。

途中でトイレに行きたい場合は新しいルール(802.03.C)によりトイレ休憩による(30秒を超える)時間延長の要求が出来るようになったので、必ずグループに伝えたうえで行動しましょう。

811.F.10 開始ホールまたはグループの間違い

割り当てられたグループとは違うグループでプレーを開始した場合、そのプレーヤーは自身が割り当てられた正しいグループを見つけてプレーを始めなければなりません。
間違ったグループで行ったスローはすべて無効とされ、そのプレーヤーは割り当てられたグループを欠席した事による「811.05 不在」「811.06 行方知れず」などのペナルティの対象になります。

811.F.11 間違ったホールの開始

グループに割り当てられたホールとは違うホールでそのグループがプレーを開始した場合。状況により以下の2つのパターンのペナルティが課せられます。

パターン1

【いずれかのプレーヤーが間違ったホールで2回以上スローをした場合】
※スロー(802.01)に記載されているルール上無視されるスローを除く

グループ全体がそのホールをミスプレーした事になります。同グループはそのホールを最後までプレーし、各プレーヤーはそのホールのスコアに2投のペナルティを加えます。その後、グループは正しいホールに進み、残りのラウンドを開始します。

例)グループ全員がティースローを行い、その後1人が2投目を投げた後、ホール違いに気付いた。
例)グループ全員がティースローを行い、その後マンダトリーミスをした1人がDZから2投目を投げた後、ホール違いに気付いた。

パターン2

【上記に満たないスロー回数の場合(何人かが1投だけスローした場合)】

1投したプレーヤーはそれぞれ1投のペナルティを受けます。そのスローは無視され、その後、グループは正しいホールに進み残りのラウンドを開始します。
※グループ全体のミスプレーにはなりません。

例)4人グループのうち3人がティースローを投げた後、まだ投げていない1人が、ホール間違いに気付いた。
例)4人グループ全員がティースローを投げた後、1人がスローの放棄を選択し再度ティーショットを投げた後、ホール間違いに気付いた。

「競争で優位を得るため意図的にミスプレーをする可能性」を減らすためにルールが改正されました。

ディスクゴルフ競技マニュアル

1.01 プレーヤーの資格

今までA-Tier以上の大会はPDGA会員である必要がありましたが、今回より、B-Tier以上に引き下げられました。

アメリカを中心に爆発的にプレーヤーが増えたことにより、大会への参加者も増え、トラブルや想定外の事態なども多くなりました。その点を踏まえ、B-Tier以上の参加を制限することになったようです。

JPDGA会員の対応は以下の通りとなります。以降に記載されている改訂内容において、PDGA会員と表記されている部分はJPDGA会員で対応が可能です。

前提:競技マニュアルの序論(イントロダクション)に記載されている通り、JPDGA会員はPDGA会員でなくても、特別な要件がない限り、あらゆる日本の公式戦に出場が可能です。

序論(イントロダクション)PDGA競技マニュアルはPDGAおよびJPDGA大会のための手続とガイドラインを概説すると共に、ツアー標準文書および公式ルールと連携して使われることになっている。これらの手続とガイドラインは、違った形で指定されない限り、PDGAおよびJPDGA公認の全ての大会に必要である。もしトーナメントディレクターがそれらの文書の中に受け入れ不可能な何らかの要件を発見した場合は、tourmgr@pdga.com宛メールでPDGAツアーマネジャーに連絡するか、706.261.6342に電話することによって撤回を要求することができる。同様にJPDGA宛メールはoffice@jpdga.jp、電話の場合は、096-200-2336へ。

JPDGA ディスクゴルフ競技マニュアル

 【改訂内容】会員資格

  • メジャー、エリートシリーズ、A-Tier、またはB-Tierのイベントに参加するためにPDGA会員であることが必要です。
  • 他のすべてのPDGA公認大会では、現会員でないプレーヤーは、非メンバー料金を支払うことによって参加することができます(※リーグには必要ありません。1.14.C.1参照)
  • 非会員または、非現会員が非会員料金を支払うことで競技することを許可しているPDGA公認大会では、ジュニア部門で競技するプレーヤー、またはPDGAイベントサポート担当ディレクターによって要件が免除されている場合、その料金は適用されません。(例:WGE、チャリティイベントなど)。

1.06 グループ分けとセクション分け

ゴーストグループの使用が緊急時のみに制限されました。

洪水や停電、その他トーナメントディレクターの制御が及ばない状況によって、ホールが予期せずプレーできなくなったなどの緊急事態を解決するためにのみ使用されます。

  1. ゴーストグループは、1ラウンド目のグループ分け(1.06.B参照)と、その後(2ラウンド目以降 ※1.06.D参照)のラウンドの両方において、番号の小さいホールで、2番目にラウンドを開始することになります。
  2. ゴーストグループは、プレー速度への影響を最小限に抑えるために、長いホールや難しいホールの後にある、短いホールから開始する必要があります。
    ※例)1番ホールが非常に難しいロングコースの場合、2番ホールが比較的簡単なコースであれば、2番ホールにゴーストグループが設定されます。

ゴーストグループとは、ショットガンスタートの時に同じスタートホールに複数組いる場合の後半のグループのことです。
※今まで、 最大人数を超える人数が参加した場合にも使用されていましたが、今回から上記状況でのみ適用されます。

1.10 賞の配布

PDGA公認イベントにおいて賞金を受け取る場合(リーグを除く)、事前にPDGA会員のプロ登録をしている必要があります。PDGA会員が賞金を受け取った場合、その後、アマチュア部門で競技することは出来ません。

PDGA公認イベント(リーグを除く)において、プロ部門で現金を受け取るプレーヤーは、イベントの開始前に追跡目的でPDGA番号を持っていなくてはならない。(大会エントリー後にPDGA番号を受け取るプレーヤーは、大会前にトーナメントディレクターに連絡する必要があります)。PDGA番号が無いプレーヤーはトロフィーのみの対象となり、賞金は1つ下の順位に繰り下げられます。

マイナーチェンジ

ディスクゴルフ公式ルール

802.01 スロー

既存のルールの強化です。

A. スローとは、ディスクの位置を変えるために、ディスクを推進し、リリースすることです。

B. ライを変えようとする競争的な試みとして行われた各スローは、ルール上無視されない限り、カウントされる。

C. 無視されたスローについては、そのスローを行うことに関連するすべてのペナルティスローも無視される。アウトオブバウンズ、ハザード、 マンダトリーミス、 2メートルルール(805.02) 、スタンス、マーキング、不適切な救済、ディスクの紛失などである。

※ルール上無視されるスローとはスローの放棄(809.01)などがそれに該当します。

802.06 ライのマーキング

マーキング違反によるペナルティは、スロー(802.01-A)を行うまで発生しません。この新しい文言は、それを正確に反映しています。

D. 上記以外の方法でマークされたライから投げることは、マーキング違反である。プレーヤーは最初のマーキング違反に対して警告を受ける。その後のラウンド中のマーキング規則違反の度に、プレーヤーは1投のペナルティを受ける。

802.07 スタンス

以下の改正により、トーナメントディレクターは、より柔軟な対応が可能になります。

ドロップゾーンは、ティーエリア(802.04.B 参照)またはマークされたライ(802.07.A 参照)のいずれかとしてプレーする。

803.01 動かせる障害物

これは、「スタンスエリア」という紛らわしい言葉を、より具体的な文言に置き換えたものです。

B. 1. プレーヤーはスタンスを取るときに支点が置かれる可能性のある競技面上にあるカジュアルな障害物を移動することができる。カジュアルな障害物とは、石、葉、小枝、連結していない枝など、緩い破片の集まりや、ディレクターが指定するものをいう。

803.02 障害物からの救済措置

これにより、トーナメントディレクターの「救済に関する選択肢」に柔軟性が加わりました。 大きな固い障害物に関する文言が拡大され、(例えばパンパスグラスのような)茎がぎっしり詰まった茂みのような、完全には固くないが事実上固いものとして機能する障害物も含まれるようになりました。さらに、Bの文言の明確化により、自動車に関する特定の列挙が冗長になります。

A. プレーヤーは、ライの上または後ろにある次の障害物から救済を受けることができる:有害な昆虫や動物、人、またはディレクターが指定するアイテムやエリア。救済を受けるために、プレーヤーはプレーの線上にある、目標から遠い、救済を受けられる最も近い地点に新しいライをマークすることができる(ただし、ディレクターによってより大きな救済が発表されている場合を除く)。

B. 障害物により、プレーヤーがマーカーディスクの後方で正当なスタンスを取ること、あるいはプレー面の上方または下方にディスクをマークすることが物理的に妨げられる場合、プレーヤーはその障害物のすぐ後方のプレーライン上に新しいライをマークすることができる。

805.01 ポジション(ライ)の確立

より具体的で正確な表現で規則を明確にしています。

C. ディスクがプレー地表面(地面)より上の位置で静止した場合、ポジション(ライ)はディスクの真下のプレー面となる。ディスクの下にプレー出来るエリアが無い場合は、ディスクの真上のプレー面がポジション(ライ)になります。

木の上にディスクが静止した場合など、プレー地表面(地面)より上や下にディスクが静止した場合のライの取り方です。度々発生する状況なので、覚えておきたいですね。

要確認

805.03 ロストディスク

ロストしたディスクが発見された際の、ロストによるペナルティを無効(805.03-E)にするための時間枠に関する文脈が付け加えられています。

C. 一旦ディスクの紛失が宣言されると、その後発見されてもその状態は変化しない。プレーヤーは発見されたディスクを使用することができる。

D. ディスクの紛失を宣言されたプレーヤーは、1投のペナルティを受ける。次のスローは、直前のライから行われる。ホール内にロストディスクの為のドロップゾーンが指定されている場合、そのプレーヤーは前のライからではなく、ドロップゾーンから投げてもよい。

E. トーナメント終了前に、ロストを宣言されたプレーヤーのディスクが、ロストを宣言される前に取り除かれたり、取られたりしていたことが判明した場合、そのホールのそのプレーヤーのスコアから2スローが差し引かれる。

F. ロストディスクのためのドロップゾーンが用意されている場合、ディレクターはプレーヤーに2投のペナルティを課してドロップゾーンに直接進むことを許可することができる。

これによりロストのペナルティが発生するタイミングや、ペナルティが無効になる条件のタイミングがより明確になりました。

808 スコア

ラウンドが完了するまでの時間枠をより具体的に示しました。

F. 全てのプレーヤーは、自分のグループがラウンドを終了してから30分以内にスコアカードを返却する責任がある。時間内にスコアカードが提出されなかったプレーヤーは2投のペナルティを受ける。

一緒にラウンドしたプレーヤー全員がペナルティを受けるので、スコアカードの提出は速やかに行いましょう。

809.03 練習スロー

スローを無視する(809.03-B)ことは、そのスローがプレーヤーのスコアにカウントされないことも意味することを明確化しました。

A. 練習スローとは、ライを変える為に競技用として行われるスロー以外のスローのことである。
ただし、未使用のディスクを脇に置く為、またはディスクをプレーヤーに返すために行われるスローで、空中を5メートル未満しか飛ばないものは例外である。ディスクを落としてしまった行為は練習スローとはならない。

B. 練習スローを行った場合、プレーヤーは1投のペナルティを受ける。そのスロー自体は無視され、カウントされない。

要確認

810 干渉

自己干渉によるライの取り方が変更されます。これで、自己干渉のすべての例は、事実上、スローの放棄と同じように扱われます。

D. プレーヤーまたはそのプレーヤーの用具が、自分の投げたディスクのコースを妨害した場合は違反となる。そのスローと1投のペナルティがそのプレーヤーのスコアにカウントされ、そのプレーヤーは直前のライからプレーを続ける。そのスローによって発生した(OBなどの)他のペナルティは無視される。ディスクを投げたプレーヤーの要求によりスローが妨害された場合、それはプレーヤーが自分のスローを妨害したのと同じとみなされる。

E. 意図的にコースが変更されたディスクは、グループの合意により、接触した地点でポジションが与えられます。プレーヤーは、その結果生じたライからプレーするか、ペナルティ無しでスローの放棄をするかを選択でき、この場合、元のスローはプレーヤーのスコアにカウントされない。

F. 以下のいずれかの方法で故意にディスクに干渉したプレーヤーは、2投のペナルティを受ける。

  1. 投げられたディスクのコースを変更すること(怪我を防ぐため以外)。
  2. 投げられたディスクまたはマーカーディスクを動かしたり、隠したりすること(識別、回収、マーキングの過程、または810.Hで認められている場合を除く)。

813 用具

単に、旧版をより読みやすく、理解しやすい形式に分割したものです。

813.01 違法ディスク

A. プレーに使用されるディスクはPDGAによって承認され、PDGA技術基準に定められた条件をすべて満たしていなければならない。承認されたディスクのリストは(pdga.com/technical-standards/equipment-certification/discs)をご覧ください。

B. 製造後のディスクに許される改造は、以下のものに限られます。

・プレー中の使用による磨耗や破損。
・磨耗や小さな成形不良を対処するための適度な研磨。
・染料またはパーマネントマーカーインクによるマーキング。

C. 製造後のディスクに対するその他の改変は、違法ディスクになります。

・元の飛行特性を変更するような方法でディスクを改造すること。
・ディスクに過度の研磨を施すこと。
・ディスクをエッチング、彫刻、または刻印すること。
・検出可能な厚さの材料で塗装されたディスク

D. 夜間または雪上プレーがディレクターによって発表された場合、プレーヤーはディスクを見つけるのに役立つ材料または装置(例えば、ライト、リボン、チョークの粉など)を付ける事が出来る。

E. ディスクに割れや穴が開いているものは不正である。

F. 他のプレーヤーまたは審判員から質問されたディスクは、その後ディレクターの承認を得ない限り不正とする。

G. プレー中に不正なディスクを投げたプレーヤーは、2投のペナルティを受ける。不正なディスクを繰り返し投げるプレーヤーは、PDGA競技マニュアル第3.03条に基づき失格となる場合がある。

H. ミニマーカーディスクを除き、プレーに使用する全てのディスクには識別可能なマークを付けなければならない。マークされていないディスクの最初のスローに対して、プレーヤーは警告を受ける。それ以降のノーマーク・ディスクのスローに対して、プレーヤーは1投のペナルティを受ける。

813.02 不正な装置

A. プレーヤーは、スローを行うことを直接的に補助するいかなる器具も使用してはならない。

B. 方向指示の補助として物体を置くことは許されない。

C. 皮膚の摩耗を軽減または抑制する器具(手袋、テープ、包帯、ガーゼなど)、グリップ力を高めるために皮膚に塗るもの(タルク、チョーク、ほこり、汚れなど)、医療用品(膝や足首の装具など)は認められています。

D. タオルやパッドなどのアイテムは、圧縮したときの厚さが1センチメートル以下であれば、サポーティングポイントの下に置いてもよい。

E. 他のプレーヤーまたはオフィシャルから疑われるような器具は、その後ディレクターの承認を得なければ違法となる。

F. 不正な装置を使用していることがラウンド中に確認された場合、プレーヤーは2投のペナルティを受ける。違法な装置を繰り返し使用したプレーヤーは、PDGA競技マニュアル第3.03条に基づき失格となる場合がある。

ディスクゴルフ競技マニュアルの変更点

1.05 練習ラウンド、プレーの開始、遅刻

ここではいくつかの細かい変更があり、コース規則を知るというプレーヤーの責任を明確にし、811のミスプレーの変更に対応し、トーナメントディレクターが紙のスコアカードを用意するという要件を成文化したものです。

D. プレーヤーは、コース規則を熟知し、自分のスタートホールにいて、ラウンドの開始時間までにプレーする準備をする唯一の責任を負います。

E. スタートホールまたはそれ以降のホールに欠席したプレーヤーは、ミスプレーを犯したことになります(811.F.5および6「ミスプレー」参照)。ラウンドを完全に欠席した場合、またはラウンドを終了しなかった場合、そのプレーヤーはトーナメントディレクターの裁量で失格になることがあります。

F. ショットガン、ティータイムのいずれにおいても、遅刻したプレーヤーは、トーナメントディレクター、トーナメント本部、またはティータイムのスタート係に正しいスタートグループを確認する責任があり、トーナメントディレクターが作成したプレーグループでプレーを開始することについての責任を負うものとする。そのプレーヤーがこれを行わなわずグループ不在の場合は811.F.10に該当するミスプレーとなります。

G. トーナメントディレクターは、各グループに2枚のスコアカードを提供し、互いに独立して保管しなければならない。これらのスコアカードは、同じ媒体であっても、異なる媒体であってもよい。2枚のスコアカードはグループ内で照合し、トーナメントディレクターがその大会の公式スコアリング方法として指定した方法で提出しなければならない。

H. 紙のスコアカードは、トーナメントディレクターが公式な採点方法として宣言したものに関わらず、常に各プレーインググループに提供されなければなりません。

1.08 プレーヤーの人数カット

この改正により、プレーヤーの人数カットの有無を発表する時が具体的になっています。

A. 準決勝または決勝の出場枠は、大会ディレクターの裁量で削減(カット)することができますが、大会の選手登録開始前に発表された場合に限ります。唯一の例外は、PDGAの天候による競技の中断と中止のガイドラインポリシーが適用され、競技が終了した場合です。

1.09 タイについて

この改訂により、サドンデスプレーの実施手順がより具体的になりました。

B. 1.09.Dに記述されている場合を除き、すべての部門における1位の同点は、サドンデス方式で解消されなければならない。また、人数カットのために首位タイになった場合もサドンデス方式で解決しなければならない。いかなる場合においても、首位タイを解消するためにサドンデス以外の方法を用いるべきではない。

  1. サドンデス・プレーは、トーナメント開始前にトーナメントディレクターによって異なるコース、ホール、または一連のホールが指定されない限り、可能な限り前のラウンドと同じコースの1番ホールで開始されなければならない。チームプレーは、前のラウンドと同じ形式を使用しなければならない。
  2. サドンデスプレーの具体的なティーオフの順番は、無作為な手段(くじ、ジャンケン、コイントスなど)により決定されるものとする。
  3. サドンデスプレーで順位が決まらなかった場合、次のホールの順番は、直前に終了したホールの順番から交替します。

1.12 トーナメントオフィシャル

以前Q&Aで取り上げた内容を、競技マニュアル内に移しました。

H. ビデオやその他のメディアの記録(証拠)は、プレーの裁定を下す目的での使用は認められません。それらの記録は、プレーヤーの不正行為(3.03)を判断するためにのみ使用することができます。プレーヤーの不正行為の証拠は、PDGA規律委員会によりいつでも評価される可能性があります。

1.14 リーグについて

これは、以前は別の文書でカバーされていたリーグ規定を、競技マニュアルに位置づけたものです。ここでの各参照は、そのセクションの1.14に戻る対応する相互参照を持っています。

A. PDGAリーグはPDGA公認イベントの最下層に位置します。1つのトーナメントではなく、リーグは毎週同じ曜日に1ラウンドずつ、6週間から10週間連続で開催されます(例:8週連続の月曜日、10週連続の金曜日)。リーグは、PDGAスタッフの承認があれば、天候やその他の酌量すべき状況により、1週間をスキップすることができる。

B. 全てのプレーヤーは、リーグ戦をラウンド中、同じレイアウトでプレーしなければならないが、レイアウトやコースは週ごとに異なる場合があります。

C. PDGAリーグのプレーには、以下の例外を除き、ディスクゴルフ公式ルールと競技マニュアルが適用される。

1.非会員は、リーグに参加するために非会員費を支払う必要はない(1.01.B.2参照)。
2.プレーヤーはPDGA会員番号を持っていなくても賞金を獲得することができる(1.10.A参照)。
3.アマチュア・プレーヤーは、アマチュアの地位に影響を与えることなく賞金を受け取ることができる(2.01.F 参照)。
4.現地の法律やイベント会場の規則が許す限り、合法的な年齢に達しているプレーヤーは、2分の合図からスコアカードを提出するまでの間にアルコールの飲酒が可能です(3.03.B.5参照)。しかし、プレーヤーは過度の飲酒や酩酊状態になってはいけません(3.03.B.6参照)。

注意※ 上記4のようにアルコールに関する規定の場合、JPDGAの公式戦では3.03.B.10に記載されている通りスタートからプレーヤーのスコアカードが提出されるまでアルコールの所持は認められていません。違反したプレーヤーは大会のクラスやトーナメントディレクターの裁量により、即刻退場処分警告(2度目の違反で退場処分)を受ける事になります。また、JPDGAのルールでは試合中の喫煙はマナー違反になります(JPDGA/公式ルールブック812.A.6)。

2.01 一般

以前の文言では、分析対象は2日間のイベントに限定されていました。これにより、複数日にわたるイベントへの適用が明確になりました。

D. プレーヤーは、以下の場合を除き、1つの大会につき1回、予定されているラウンドに出場することができます。

  1. 異なる日に異なる部門が競技を行う場合。
  2. これらの日はPDGAカレンダーに個別の項目として記載されている。

3.05 カート、キャディー、およびグループ

この変更により、キャディーの最低年齢が設定され、これは未成年者が大人の同伴なしに競技できる最低年齢と同じです。

B. キャディとは、ラウンド中にプレーヤーの用具を運んだり、その他の援助をする人のことです。プレーヤーは、ラウンド中に一度に一人のキャディーを指名することができます。キャディは13歳以上でなければならず、ドレスコードを含め、プレーヤーが遵守すべきディスクゴルフ公式ルールと競技マニュアルに従わなければならないが、キャディはPDGAメンバーや公認審判員である必要はない。

事務項目について

文法的・構文的な編集に加え、いくつかの用語の標準化も行いました。

例えば、「National Tour(ナショナルツアー)/Elite Series(エリートシリーズ)」は単に「Elite Series(エリートシリーズ)」と呼ばれるようになり、「Super Tour(スーパーツアー)」イベントのことを「A-Tier(エーティア)」と呼ぶようになりました。

「PDGA Official Rules of Play」、「PDGA Rulebook」、または「Rules of Play」と呼ばれていたものは、現在では「Official Rules of Disc Golf(ディスクゴルフ公式ルール)」と統一され、正しく表記されるようになっています。

また、現在は廃止されている「Tour Manager(ツアーマネージャー)」という肩書きは「Director of Event Support(イベントサポート担当ディレクター)」に変更され、記載されている電話番号もPDGAイベントサポート・ヘルプラインのものに更新されました。

「card(カード)」という言葉は「scorecards(スコアカード)」「groups(グループ)」の両方を指す言葉としては使われなくなり、スコアカードは「submitted(提出)」ではなく「turned in(提出) 」となりました。同様に、開始2分前に鳴らすホーン等を指す「two-minute warning(2分間警告 )」という用語は、正確さを期すためと規則違反の警告との混同を避けるために「two-minute signal(2分間シグナル)」に変更されました。

最後に、ORDG(Official Rules of Disc Golf)とCM(Competition Manual for Disc Golf Events)は、「one-throw penalty(ワンスローペナルティ)」や「two penalty throws (ツーペナルティスロー)」の両方を使用する代わりに、「one penalty throw(ワンペナルティスロー)」two penalty throws(ツーペナルティスロー)」と統一して表記しています。


以上、ディスクゴルフ公式ルールの変更点まとめでした!大きな変更だけでなく、マイナーチェンジの中にも意外と重要なポイントがありますので、是非一通り目を通してみてくださいね!

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