photo by https://www.f-puttiparkki.fi
2020年9月頃からSami Yli-Pihlaja氏(サミ・ユリピフラヤ)を中心に活動を始めたにフィンランドのF-PUTTIPARKKI (アェフ プッティパルキ / F-Puttpark)は珍しいデザインのコースを制作し、ディスクゴルフの新しい楽しみ方を提供しています。
Sami Yli-Pihlaja (PDGA#8777)はフィンランドを代表するロックバンドApulanta(アプランタ)の元メンバーでした。2005年〜2019年までフィンランド第3の都市Tampere(タンペレ)の西に位置するYlöjärvi(ユロヤルヴィ)のレクリエーション・ディレクターを務め、その後Huittinen(フイッティネン)のCAOに就任(2019-2022年)。2022年現在、Tampereのウェルビーイング・マネジャーとして活動しています。
彼は30年以上フライングディスクスポーツをしており、その豊かな経験を活かしてF-PUTTIPARKKIの代表として、2020年に世界初となるパットそしてパットゲーム専用のコースをフィンランドHuittisten(フイッティネン)のLauttakylä(ラウッタキラ)に作りました。
ターゲットはたった2つ!パットゲーム専用のコース
コース内にはバスケットが2つだけあり、各バスケットの周囲には距離や地形の異なる9つのパット用ホールを設計。各ホールにはプロとアマの2つのライが設置されており、全部で36ものホールが楽しめます。また、それらのホールとは別に5、6、7、8、9、10メートルのライがバスケットから直線上に設置されておりシンプルなパット練習も可能、近くに街灯があるので朝昼晩といつでも利用する事が出来、早朝や仕事終わりのちょっとしたパットの練習にもとても便利です。場所によって距離や障害物、高低差が変化し、難易度が変化するのも面白いですね。
F-PUTTIPARKKIは以下のパットゲームやそれらを複合したゲームで遊ぶ事が出来ます。いくつかのゲームはフライングディスクスポーツが誕生した時にはよく遊ばれていた古くから存在するゲームで、コース内の看板には各ゲームの遊び方が記載されています。
時間帯にとらわれず、占有にならない配慮されたユーザーに優しい設計
2021年にはSatakunta(サタクンタ)のSäkylä(サキュラ)にもコースが完成しました。
SäkyläのコースもLauttakyläのコース同様に2つのバスケットと各バスケットの周囲にはプロ9ホール、アマ9ホールのライが設置されており、パット練習の他にも様々なパットゲームで遊ぶ事が出来ます。こちらのコースがある一部エリアでは他のスポーツやイベントなども行われる為、突起となるような各ホール毎の看板を置かず、ホールナンバーの書かれたプレートを池中に埋める工夫がされています。また街灯が近くにありますが、それ以外にもプレートには蛍光塗料が使われており暗い中でのラウンドを助けてくれます。
2022年にはHeinola(ヘイノラ)にもコースがオープンしました。
コース面積はLauttakyläが1,500㎡(30×50m)、Säkyläが2,000㎡(40×50m)とディスクゴルフコースとしては非常に小さなスペースで制作しており、制作日数も短くLauttakyläのコースは2週間ほどで大部分が完成したそうです。ちなみに日本の中でもショートコースで有名な辰巳の森海浜公園ディスクゴルフコースでも10,000㎡ほどはあり、その1/5以下と考えるとどれほどの小ささか分かるでしょう。他にも言い換えると、北上総合運動公園にある体育館&海の中道海浜公園コースにある彩りの池(常設8番)の1/3のサイズ感です。
スペース、スタッフ、コスト、制作時間が少なく、F-PUTTIPARKKIの活動は日本国内においても参考になりそうですね。パッティング専用のコースデザインという新たな試みがフィンランドから世界中へ発信され、町のいたる所にバスケットが点在し、日本でもディスクゴルフがより身近なスポーツになる事を期待しています。