2020年9月20日、21日。コロナ禍にて多くの大会が中止や延期が決まる中、3密を防ぎ、プレーヤー、運営スタッフ、そして会場となる新潟県南魚沼市舞子リゾート様の協力による徹底したウイルス対策を実行し、第32回日本選手権が開催されました。
例年通り多くの強豪選手が出場され、梶山学選手のプロオープン13勝目や菊地哲也選手のプロマスター連覇などがかかった本大会。その中で抜群のディスクセンスを持ち、長いブランク明けからわずか2年で日本選手権決勝進出を果たし2021年ジャパンオープン出場の権利を手にしたのが落合澄選手です。ディスクゴルフナビとD.chでは今大会のダークホースとなった落合澄選手に注目(クローズアップ)し、日本選手権の感想や今後の抱負などについてお話を伺いました。
【ピックアップ選手】2020年日本選手権決勝進出、落合澄選手インタビュー。
本格的に公式戦に出場を始めたのは2年前ながらも、その短期間でトッププロと比べ遜色のないプレーを魅せるまでに成長された落合選手。2018年に初出場した日本選手権11位という結果から大きく躍進し、2020年では1R目に55(-8)でトップタイのスコアを出し決勝へ進出、そしてジャパンオープン出場の切符を手に入れました。
トップグループへ彗星の如く現れ、プレッシャーに臆さないプレーで今年の日本選手権を盛り上げた一人である落合澄選手に文章による質問形式でのインタビューを行わせて頂きました。落合選手、お忙しいなか快くお受けして頂き誠にありがとうございます。
日付 | 2020年9月24日 |
質問 | ディスクゴルフナビ編集部 |
回答 | 落合澄選手(PDGA#132367) |
日本選手権お疲れ様でした。強豪プレーヤーがひしめく本大会の中でプロオープン決勝進出という輝かしい成績を残されましたが、今回の結果に対して率直な感想をお聞かせください。
素直に嬉しかったです。復帰して2年で日本選手権の決勝まで残れるようになって、成長を感じました。
今回の日本選手権参加におきまして、目指していた順位やスコア、目標としていた事はありますか?
目標は決勝進出でした。密かな目標は学さんに勝つことでした。
初日1R目をトップタイのスコア55(-8)でホールアウトし、同日2R目に対して意識した事や考えていた事はありますか?
正直、2R目で意識していたことはあんまりありませんでした笑 1R目で失敗していたホールを次はどうやって攻めようかな?ということを考えていました。
2日目、順位が入れ替わる熾烈な接戦の中でトップグループをキープし続け、そのまま決勝進出を勝ち取った落合選手ですが、3R目や準決勝での作戦や考えていた事をお聞かせください。
3R目は、オープンのトップグループで、1番のティースローを投げた瞬間、物凄い力んでるのが自分でも分かりました笑 2番でもその感じが続いてて、どこかで力みが抜けるようなプレーができないかなって思ってました。準決勝は、結構力みは抜けていたので、攻めのゴルフをして行こうって思ってました。
日本選手権はその名の通り毎年プレーヤーもコースも非常にレベルが高い大会ですが、本大会の中で思い出に残るコースや勝負となったコースは何処ですか?
思い出に残るコースは10番ですね。他の所はバーディーや、イーグルを取れる発想は湧いていたんですけど、あそこはだけはどうしても湧かなかったです笑 勝負になったコースは、1R目の16.17.18番ですね。16番のアイランドでバーディーで上がれて、続く17番と18番でイーグルを取れて流れに乗れた気がします。
本大会へ参加するにあたりWMG2021関西ジャパンオープンの出場を意識していましたか?また出場権を獲得した今のお気持ちをお聞かせください。
正直.2R目終わって皆んなにジャパンオープンのことを言われるまでそのことは忘れてました笑 出場の権利だけは頂いたので、そこに出てプレーするだけの実力は残りの日々で身につけていきたいです。
ディスクゴルファーとしての落合選手の経歴について質問です。ディスクゴルフを始めたきっかけは何ですか?
自分がディスクゴルフを始めたきっかけは、親の影響です。生まれてから、ディスクに触れる機会が多くて、自然にフリスビーを投げてました。そこから、10年以上離れていて、社会人になって、もう一度親にやってみない?って言われたのがきっかけで、ここ最近ディスク界に復帰しました。
2018年、第30回日本選手権あたりから数々の公式戦へ参加し本格的にディスクゴルファーとしての一面を持ち今に至るまで、ディスクゴルフに対する心境や想いの変化はありましたか?
やはりディスクゴルフは常に変化していくスポーツだと思っていて、昔は100m飛ばせば凄いと言われる時代でしたが、今や140mをコントロールして投げる時代に来ています。その変化に乗り遅れないように自分自身の変化を恐れず、新しいことにチャレンジしていく精神が重要だと最近思っています。
ディスクゴルフに対する技術や姿勢に関しまして、驚異的なスピードで成長し結果へ結びつけていく落合選手ですが、参考にしているプレーヤーや師とするプレーヤーは誰ですか?
フォームの話だと、学さんや世界のトッププレーヤーの動画を見て、いいとこ取りで自分なりにマネして、取り入れている感じです。 昔から、色々指導?指摘?みたいのを受けているのは関西出身の晄 勇人選手(Hayato Hikari #6026)です。
同世代のプレーヤーや新しいプレーヤーなど、落合選手が思う注目の選手や一緒に頑張っていきたい選手は誰ですか?
ほぼ同世代である、坂井佑太朗選手や高倉大選手、長岡健太選手とはこれから切磋琢磨して頑張っていきたいと思ってます。
今現在、落合選手の得意とする部分、苦手な部分、練習して伸ばしたい部分や修正したい部分はありますか?
今回の大会で思ったのが、フォアハンドの精度が上がってストロングポイントになりつつあるなと感じました。伸ばしたい部分は全部ですが、パットの精度を上げていきたいです。サークル内、10m以内は確実に入れられる精度を物にしたいです。
落合選手の今後の目標をお聞かせください。
今後の1年の目標は、どの大会でも決勝に残ること。そして、学さんに勝つことです。
最後に、ガッツやアルティメットなどフライングディスクを使用した他の競技のプレーヤーの方へ、ディスクゴルフの魅力について一言お願いします。
ディスクゴルフは生涯スポーツと良く言われていて、ディスクと出会ってから、おじいちゃんおばあちゃんになるまでできるのがいちばんの魅力だと思ってます。
以上が質問回答になります。
試合直後のお疲れの中、多くの質問にお答えして頂き有難う御座いました。これから様々な大会で落合選手のご活躍を見る機会が増えるのではないでしょうか。2021年ジャパンオープンへ向けて落合選手の更なるご成長ご活躍を応援致します。
落合澄-Toru Ochiai
PDGA #132367
1994年6月27日生まれ、静岡県出身。幼少期からディスクに触れて育ち、ガッツスピードスローでは、2002年 (男性/7歳以下) 58.00km/h、2003年(男性/8歳以下) 68.00km/h、2007年(男性 /12歳以下) 84.00 km/hと記録を所持。10年以上もの間ディスク競技とは距離を取っていたが、2018年からディスクゴルフの公式戦へ出場を開始。第30回日本選手権にて公式戦に初出場、翌2019年には関西オープンで3位タイ、2020年関西オープン5位と頭角を現し好成績を残す。同年、第32回日本選手権ディスクゴルフトーナメントオープン部門にて1R目から常にトップグループの位置を維持し4位入賞。2021年ジャパンオープン出場の権利を得る。
(※2020年9月28日までの経歴を参考)
掲載している選手写真はD.ch様よりご提供いただいています。
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第32回日本選手権3ラウンド目フロント9
第32回日本選手権3ラウンド目バック9