【2020年度】国内プレーヤーがパットで使用しているディスク100枚

ディスクの考察

パットで使用するディスクは、使う機会が1番多いからこそ、しっくりくる形状や性能を求めてプレーヤーの個性が光る選択の1つです。購入しやすい、手に馴染む、珍しい、人気があるなど、様々な理由を経て、国内プレーヤーがパットの時に使用しているディスクを調査してみました。

調査要項
調査数 100枚
調査期間 2020年1月〜2020年12月
調査方法 80人以上のプレーヤーが実際にパットで使用しているディスクを目視などで確認
・1人のプレーヤーが同じ種類のディスクを複数枚使用している場合は1種類1枚でカウント
・1人のプレーヤーが複数種類のディスクを使い分けている場合は全ての種類を1種類1枚としてカウント
・素材の種類に関しては調査しておらず未掲載(※1)
※1)InnovaのAviarはPro素材のみ各モデル別々でカウントしております。Aviarは素材全てを合計すると20枚でした。

製品別データ

今回確認出来た35種類のディスクの内、MVPのAtomInnovaのAviar(全素材)、Tokyo Discsの零で全体の半数(50%)以上を占める結果となりました。また1枚だけしかカウントされていない製品が20%あり、そしてDiscmaniaのSenseiなど、比較的新しい製品も多くみられます。2020年、海外ではDiscraftのLunaDiscmaniaのP2InnovaのAviarDynamic DiscsのJudgeGatewayのWizardの人気があったようです。

  名称 ブランド フライトナンバー 枚数
Atom
(アトム)
MVP 3/3/0/1 20枚
Aviar
(エビア)
Innova 2/3/0/1 15枚
Rei
(零/レイ)
Tokyo Discs 12枚
Judge
(ジャッジ)
Dynamic Discs 2/4/0/1 6枚
Luna
(ルナ)
Discraft 3/3/0/3 4枚
JK Pro Aviar-X
(ジェイケイプロ
エビアエックス)
Innova 2/3/0/2 3枚
P2
(ピーツー)
Discmania 2/3/0/1 3枚
PA-2
(ピーエーツー)
Prodigy 3/3/0/1 3枚
Challenger SS
(チャレンジャーエスエス)
Discraft 2/4/-1/2 2枚
Gavel
(ガベル)
Dynamic Discs 3/5/-2/0.5 2枚
Link
(リンク)
Discmania 2/3/0/1 2枚
Nova
(ノヴァ)
Innova 2/3/0/0 2枚
PA-4
(ピーエーフォー)
Prodigy 3/3/-1/1 2枚
Ruby
(ルビー)
Latitude64° 3/5/-3/1 2枚
Sensei
(センセイ)
Discmania 3/3/0/1 2枚
Anode
(アノード)
MVP 3/3/0/0.5 1枚
Aviar3
(エビアスリー)
Innova 3/2/0/2 1枚
Bullfrog
(ブルフロッグ)
Innova 3/1/0/1 1枚
Chainsaw
(チェーンソー)
Black Zombie 3/5/0/1 1枚
Challenger
(チャレンジャー)
Discraft 2/3/0/2 1枚
Crown
(クラウン)
Westside 3/4/0/1 1枚
Dagger
(ダガー)
Discmania 2/5/0/1 1枚
Dart
(ダート)
Innova 3/4/0/0 1枚
Envy
(エンビー)
Axiom 3/3/0/2 1枚
Gauntlet
(ガントレット)
Latitude64° 2/4/0/1 1枚
Ion
(イオン)
MVP 3/3/0/1.5 1枚
KC Pro Aviar
(ケイシープロエビア)
Innova 2/3/0/2 1枚
PA-3
(ピーエースリー)
Prodigy 3/4/0/1 1枚
Pilot
(パイロット)
Streamline 2/5/-1/1 1枚
Polecat
(ポールキャット)
Innova 1/3/0/0 1枚
Rhyno
(ライノ)
Innova 2/1/0/3 1枚
Spike
(スパイク)
Latitude64° 4/3/-1/1 1枚
Warden
(ワーデン)
Dynamic Discs 2/4/0/0.5 1枚
Wedge
(ウェッジ)
Innova 3.5/3/-3/1 1枚
Yeti Pro Aviar
(イエティプロエビア)
Innova 2/3/0/1 1枚

ブランド別データ

100枚のディスクをブランド別でまとめたデータです。

・合計100枚 35種類 12ブランド

Innova社が枚数・種類共に多く、国内での購入のしやすさがそのまま反映されているイメージです。国内初のオリジナルディスクであるTokyo Discsの使用者が多いのは日本ならではですね。

ブランド 枚数
Innova 28枚(11種類)
MVP 22枚(3種類)
Tokyo Discs 12枚(1種類)
Dynamic Discs 9枚(3種類)
Discmania 7枚(3種類)
Discraft 7枚(3種類)
Prodigy 6枚(3種類)
Latitude64° 5枚(4種類)
Axiom 1枚(1種類)
Black Zombie 1枚(1種類)
Streamline 1枚(1種類)
Westside 1枚(1種類)

フライトナンバー別データ

今回取得したディスクのフライトナンバーの数値傾向をデータにしました。

  • スピード、グライド、ターン、フェードの4つで構成されたフライトナンバーにおきまして、2020年12月現在、各ブランドが公式で発表している数値を元にしたデータです。
  • Tokyo Discsの零はブランド発表のフライトナンバーが確認出来なかったため対象外と致します。
  • 対象 合計88枚 34種類(※零を除いた数)
スピード

スピードは、Atom、Luna、PA-2などの「3」と、Aviar、Judge、P2などの「2」が主流となりました。

SPEED
スピード 枚数
3 44枚(16種類)
2 41枚(15種類)
1 1枚(1種類)
3.5 1枚(1種類)
4 1枚(1種類)
グライド

ディスクが浮遊する力・揚力であるグライドは、Atom、Aviar、LUNAなどに該当する「3」の数値が多く、「1」や「2」などグライドの低いものは少数でした。

GLIDE
グライド 枚数
3  65枚(19種類)
4 13枚(7種類)
5 7枚(5種類)
1 2枚(2種類)
2 1枚(1種類)
ターン

ディスクの飛行前半に回転方向(右手バックハンドなら右方向)へ進む力であるターンは、Atom、Aviar、Judge、Lunaなど多くのディスクが「0」でした。

TURN
ターン 枚数
0 77枚(27種類)
-1 6枚(4種類)
-3 3枚(2種類)
-2 2枚(1種類)
フェード

ディスクの飛行後半に回転方向とは逆(右手バックハンドなら左方向)へ進む力であるフェードはAtom、Aviarなどに当たる「1」が多く、「2」、「3」と続きました。

FADE
フェード 枚数
1 65枚(19種類)
2 9枚(6種類)
3 5枚(2種類)
0 4枚(3種類)
0.5 4枚(3種類)
1.5 1枚(1種類)

ディスクの枚数(88枚)によるフライトナンバー平均値

本調査で確認した100枚のうち、フライトナンバーが定まっている88枚のディスク平均値です。1番枚数の多いAtom(3/3/0/1)と、2番目に多いAviar(2/3/0/1) のちょうど中間の数値となりました。

88枚のフライトナンバーの平均値(小数第2位を四捨五入)
SPEED GLIDE TURN FADE
2.5 3.2
-0.2 1.2

ディスクの種類(34種)によるフライトナンバー平均値

枚数の平均だけではなく、1枚1種類としたディスクの種類34種の平均も算出したところ、若干ですがグライドが上がり、アンダーになりました。

種類(34種)によるフライトナンバーの平均値(小数第2位を四捨五入)
SPEED GLIDE TURN FADE
2.5 3.4
-0.4 1.2

全体の10%以上となるTokyo Discsの零が本項目の対象外となっている為、実際にはもう少しアンダー傾向なデータになると思われます。こちらのデータだけで見た場合、スピード2と3をベースに若干オーバーなディスクが多いイメージです。

形状別データ

ディスクの大きさやリムの厚みなど、形状についてのデータまとめです。

  • PDGA公認ディスク一覧で掲載されている各製品の形状データを参照
  • 対象 合計100枚 35種類
直径

ディスクの直径は21cm〜30㎝まで許可されていますが、その中でも「21.2cm」を先頭に0.5cm差までとどれも同じくらいの直径でした。

直径 枚数
21.2cm
40枚(16種類)
21.1cm 31枚(6種類)
21.0cm 20枚(8種類)
21.3cm 7枚(4種類)
21.5cm 2枚(1種類)
高さ

ディスクの高さは「1.9cm」、「2.0cm」を中心にその前後、より薄いディスク、厚みのあるディスクは少数となりました。

高さ 枚数
1.9cm
35枚(10種類)
2.0cm 35枚(10種類)
2.1cm 18枚(5種類)
1.8cm 3枚(3種類)
2.2cm 3枚(3種類)
2.3cm 3枚(2種類)
2.7cm 2枚(1種類)
1.7cm
1枚(1種類)
リムの深さ

握りを左右するリムの深さは、「1.4cm」、「1.5cm」が中心となりました。

 
リムの深さ 枚数
1.4cm
54枚(14種類)
1.5cm 39枚(14種類)
1.3cm 3枚(3種類)
1.6cm 3枚(3種類)
1.2cm 1枚(1種類)
リムの厚さ

リムの深さ同様に握りに作用する要素、リムの厚さ。「1.1cm」が半数、「1.0cm」、「0.9cm」と続き、リムの厚いもの薄いものは少数となりました。

リムの厚さ 枚数
1.1cm
49枚(10種類)
1.0cm 27枚(18種類)
0.9cm 20枚(4種類)
1.4cm 2枚(1種類)
0.7cm 1枚(1種類)
1.2cm
1枚(1種類)

ディスクの形状の平均値

平均的なパターの形状が多く使用されており、いくつかの海外販売サイトで2020年に人気のあったパターから本サイトで割り出した平均値と比べても海外プレーヤーが使用する形状と殆ど変わりはありませんでした。ただ若干ではありますが、国内でパットの際に使用されているディスクの平均値は海外より高さがあり、リムが浅い傾向にあります。

ディスクの形状の平均値

ディスクの枚数(100枚)による形状の平均値

今回調査した100枚のディスクの形状の平均値です。

ディスクの形状の平均値(小数第3位を四捨五入)
直径 高さ リムの深さ リムの厚さ
21.14cm 2.00cm 1.44cm 1.04cm

ディスクの種類(35種)による形状の平均値

1種類1枚とし、今回確認できた35種類のディスク形状の平均値です。

ディスクの種類(35種)の平均的形状(小数第3位を四捨五入)
直径 高さ リムの深さ リムの厚さ
21.16cm 2.01cm 1.44cm 1.03cm

海外人気パターディスクの形状平均値

海外サイトにて人気のパターディスクの形状を平均値化したものです。国内で確認できたパット用ディスクよりも若干薄く、リムに深みがあります。

海外人気パターディスクの平均的形状(小数第3位を四捨五入)
直径 高さ リムの深さ リムの厚さ
21.15cm 1.97cm 1.50cm 1.04cm

ディスクゴルフナビ編集部の感想

今回調査を行うにあたって、調査前の時点では幾つかのディスクに偏り10種類くらいで構成されるのでは無いかと思っておりましたが、蓋を開けてみたら35種類にわたる多くのディスクを確認する事が出来ました。現在、国内販売店で購入可能なパット&アプローチ系ディスクは、種類だけでも50種類以上あり、素材も合わせると100種類を超えます。また、自分の手に合ったベストなパット用ディスクは、もしかしたらミッドレンジやフェアウェイドライバーなど試したことの無い領域にあるのかもしれません。新しいディスクも続々と発表されており今後も少しずつ傾向が変わっていくと思われます。新製品や未だ試した事の無いディスクにチャレンジして新しいプレースタイルを作っていくのも、ディスクの種類が豊富なディスクゴルフならではの楽しみ方ですね。気になるパターがある場合などは国内のお店をチェックしてみてくださいね。

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